ダイナソー

2000年/米
制作:ディズニー
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
声:D・B・スウィーニー/ジュリアナ・マルグリーズ/アルフレ・ウッダード 他


6500万年前。
田舎の猿が暮らす村に、変なボールが流れてきた。
哺乳類で卵の存在をしらない猿達はボールを不審に思うが、割ってみると中から恐竜の赤ん坊が現れ、あまりの可愛さに母猿は抱き上げてしまう。
父猿は警戒して捨てるよう命じたが、赤ん坊の無垢な瞳に負けてしまい‥‥夫婦の猿は自分の息子として育てることを決意し、アラダーと名付けた(川上からどんぶらこ〜どんぶらこ‥‥なんだか桃太郎みたい)。
このアラダーだが、なぜだか実子よりも愛されている気がするのだが、気のせいか?
この夫婦にはれっきとした子猿がいるのだが、いつもアラダーアラダーとかわいがっているような💧

アラダーは、同時期に生まれた子猿達と成長する。
体格は全く違うものの『兄弟』として育ち、温厚な性格から皆に慕われていた。
夫婦もアラダーを自分の子どものように育ててているが、気がかりなことが一つ。
周りの猿たちは、近隣の猿と結ばれて子孫を残しているが、アラダーの場合、この猿の集落に留まっていたんでは、子孫を残す相手が皆無であるということだ💧
その為、アラダーは猿の集落から出て、恐竜の群れに戻したほうが幸せなのではないか?と夫婦は思うようになる。
そんな矢先、大きな何かが衝突。正体は隕石だが、隕石を知らないアラダー達は興味津々で落ちる“何か”を眺めていた。
それが衝突した瞬間、津波が押し寄せて火山は大爆発。
アラダー達は子猿や両親を背に乗せて、命からがら村から脱出する羽目に。
安全に暮らせる場所を探している道中、草食恐竜の群れに遭遇し、とりあえず一緒に付いていくことに決めた。
夫婦猿は、『アラダーは猿の集落から出て、恐竜の群れに戻したほうが幸せなのか?』と悩んでいたが、まさか自分らもろとも猿の集落から離れ、恐竜の群れに半強制的に入ることになるなんて‥‥人生何が起こるかわかんないな(;^ω^)。

群れのリーダーはクローン。付いていけない者は切り捨てるという、まさに弱肉強食で鬼のようなリーダー。
水があると言われる『楽園』を探しているのだが、歩いても歩いても、水など無い。
しかし、どこかにあるとクローンは信じて群れを率いていたが、根拠無く当ての無い旅に皆は心身ともに疲れ、クローンに不信感を抱く者も出始めた。
そんな時、偶然にも新参者のアラダーが水を発見してしまい(気まずすぎる)、クローンの面目は丸つぶれ。険悪なムードになってしまった💥
更に、クローンの指示によって単独で水を探していたブルートンが、結局「水はありませんでした」と報告しに帰ってきたときには、既にアラダーが水を発見していて恥をかかされたというのに、なんと肉食恐竜に尾行されており‥‥恥の上塗りをされたクローンはブルートンを『役立たず』と罵ったのである。
アラダーは、よせばいいのにブルートンを慰めてしまい、余計にクローンの怒りを買ってしまう。
そもそも新参者の若いアラダーが、年長者で副隊長クラスのブルートンを慰めて良い立場なのか?私でも、何様だよ!ってムカつくぞ。

旅の道中、ニーラと良い仲になるアラダー。
夫婦猿は、この2頭を引っ付けようと模索する。
しかしこのニーラ、実はクローンの妹である。
アラダーを快く思わないクローンは、ニーラに親しくするアラダーをますます嫌悪するようになる。
しかし、ニーラはアラダーにすっかり心を許し、クローンに「彼は良い人よ」と説得するのだから面白くない。
クローンにとっては、唯一心を許せるのが妹だったのにね。それをアラダーに盗まれる形になって‥‥そりゃ腹立つわね。

傷心したブルートンを慰めている間に、群れから置いて行かれたアラダー達(何やってんだアンタ達)。
群れからはぐれたアラダー達を狙って、肉食恐竜達が襲ってきた。
急いで洞窟に逃げ込んだアラダー達。
逃げ暮れてしまった年老いた恐竜を助けようと、汚名を返上しようとブルートンが立ち向かい、犠牲になってしまう。
アラダーは、ブルートンの死を悲しむが、前を向くべきだと皆を先導し、洞窟の行き止まりを、脚で破壊して脱出する。
そもそも‥‥アラダーがブルートンを慰めている最中に群れから離脱したのが原因なんだけどね。

洞窟から脱出したら、そこには楽園が広がっていた。
アラダーは、群れをここに案内させようとするが、クローン達が通るであろうルートに肉食恐竜が待ち構えていることに気づいた。
このまま群れがここに来たら、鉢合わせになってしまう。
焦ったアラダーは急いで群れに戻り、皆に『楽園』を見つけたことを伝え、群れを先導するクローンに、ルートを変更するよう指示をする(あんた、リーダーかよ💦)。
クローンは、「俺が決めたこの道が正しい」と言い張って群れを先導するが、アラダーは「その道の先には肉食恐竜がいるからルートを変えるべき」と譲らない。
そして‥‥よせばいいのに、自分が群れを先導すると言い出し、クローンを無視して案内しようとする。
怒ったクローンは(私だって怒るよそりゃ💢)、群れの皆に、自分とアラダーのどちらを信じるかを尋ねた。

群れが出した結論は──「アラダーが正しい」。アラダーを新たなリーダーとして、アラダーについていくことになったのである(最悪😖)

日米の考え方が如実に現れた作品だったと思います。
日本的な考えだと、まずは、これまで群れを率いてきたクローンの顔を立てて、いかにクローンのプライドを傷つけないよう立ち回り、群れを導いていくかになると思いますが、アメリカだと、年長者だろうが新参者であろうが関係なく、主張するべきという感じです。

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ツレがうつになりまして

2011年/日
監督:佐々部清
原作:細川貂々
主演:宮アあおい/堺雅人/吹越満 他


・スーツを着た男性、通称「ツレ」が、自身のお弁当を作っている。
昨夜もまた眠れなかったようだ。一方、妻の「ハルさん」はまだ寝ている。
結婚5年目、ツレは超が付くほどの几帳面。ゴミ捨て場のゴミを見つめて、何か想いを馳せていた。
・ツレの業種は、サポートセンターに近い。
機械が動かない・壊れた・使えないだの、客のクレームに対して、真摯に対応するのが仕事である。
こういう仕事はストレスたまりそうだ‥‥。私もサポートとか時々受けるけど、明らかに自分の責任なのに、堂々と「パソコンが変」って言うんですよね。変なのはお前だろ!って‥‥言えないけど(汗)。
ハルさんは漫画家。アンケートの結果が悪くて、来月号で打ち切りになってしまうらしく、落ち込んでいた。
漫画家って自由気ままな仕事に思えるが、漫画家ってムチャクチャ大変ですよ。
私が時々アシしている漫画家は連載7本抱えているが、時々電話口で編集と大喧嘩している。
アニメ化もされているけど(観たこと無いけど)、アニメ化すると嬉しい半面、これが意外と厄介なんだそうで‥‥
子どもの頃は漫画家になりたかったけど、現実知ったら‥‥無理って思ったな。
でも不思議なことに「アンタの仕事は私には無理」と言われることもあって‥‥どんな職業を選んだとしても、結局『楽な仕事は無い』ってことなんだろう。
・ツレは昼休みになっても、先ほど受けたお客さんからのクレームの件で凹んでいた。
同僚もツレと同じ業務をしているが、「パソコンが使えないって、そんなのビルゲイツに言ってもらわないとねぇ」と笑っている。そして、そういうクレームを言うやつに限って、説明書なんてろくに読んではいないと笑っていた。
でもツレは、客の悪口は言わないよう窘める。客を責めるより前に、万人に理解できない説明書が悪いのだと言う。どうやらツレは、責任感が強すぎるみたいだ。
食欲がなく、同僚にお弁当をあげてしまう。同僚もツレと同じく客からクレームを受けている身だが、受け流せるタイプらしくいちいち気にしていないようである。
・翌朝、突然ツレがナイフを持ち、「死にたい」とハルさんに呟いた。ハルさんはその言葉に驚くも「こんなナイフじゃ死ねないよ」とキッパリ突っぱね、最近どこかおかしいから病院に行くように勧めるのであった。
病院に行ったところ「うつ病」と診断され、自分でも心の変調を感じていたらしく妙に納得するのであった。
ツレは心の変調より『頭痛/背中の痛み』を主に訴えていたが、それは『仮面うつ病』というものである。
仮面は直訳なので、お面ではなく『マスキング』が相応しい。マスキングシートというのがあるが、心の変調なのに体の変調が前面に出てしまうことによってマスキングされ、見えにくくなってしまっている状態である。
うつ病は誰にでも起こりうる普通の病なので、あまり特別視はしないほうがいい。しかし、「うつ病になってごめん」とツレは言い、ハルさは「気づかなくてごめん」と謝ってしまう。
ツレは自分を奮い立たせて会社に行こうとするが、電車に乗ることが出来ず、駅のトイレで吐いてしまう。
わけもわからず何かに急き立てられ焦っているような気分になり、会社に着いたそうそう社長の前で「僕、うつ病なんです」と言ってしまう。
一瞬空気が凍り付く社内だが、病気の宣言にはタイミングというものがあり、業務中にサラリと言うものでない。軽い場面での発言は軽く返されてしまう。案の定「この仕事量なら、みんなうつ病みたいなもんだよ」と返されて、それで終わってしまった。
・ハルさんは、ツレをうつ病にさせた会社なんか辞めてしまえ!と言い、辞表を出させる。
うつ病の病気の特徴として、一度やめるとドンドン嫌な事からやめ始め、食べるのをやめる→外出をやめる→人間関係をやめる→最悪自分の人生をやめるという極端な結論を招くケースもあるので、一般的に仕事は辞めるのではなく『休職』とするのが一般的なようですね。
・医者に日記を書くよう勧められたが、ネガティブな事しか書けない。でも、これは『認知行動療法』と言ってとても理にかなっています。
ストレスが溜まって頭の中で悶々と考えても解決策が見つからない場合、紙に書くと意外と解決策が見つかったり、例え解決策が見つからなくてもそれを紙で見ることによって「考えても無駄」「考えるだけ損」と思えるようになったりもするとか。
・ツレが無職になってしまったので、ハルさんが働かなくてはいけない。読者アンケートが悪く打ち切りなってしまうハルさんは焦り、「ツレがうつになりまして‥‥仕事をください!」と大声で頼み込んだ。
その発した声により、自己啓発本の挿絵を描くよう頼まれた。
しかし、仕事を受ければ当然『締め切り』というものがある。締め切り間近でピリピリしていたハルさんだが、ツレはハルさんの“話しかけるなオーラ”に気づかず、どうでもいい細かい指摘を延々と口にしてキレられてしまう。
ツレはシュンとなってしまいその場を去るが‥‥自分の全てを否定されたような気持になってしまったのか、お風呂で首を吊ろうとしてしまい、異変を感じたハルさんに発見されて事なきを得る。
自分は不要であり、居ても迷惑をかけるだけだと泣くツレに、ハルさんはただただ謝り続けるのであった。

映画化される以上多少の脚色はありますが、実話をもとにしている以上、本当に誰にでも起こりうる出来事として、共感して心配してしまう‥‥そんな作品でした。


千と千尋の神隠し

2001年/日
監督:宮崎駿
音楽:久石譲


・親の仕事の都合により、慣れ親しんだ土地から引っ越すことになってしまった荻野千尋。
子どもは親に従うしかないものの、車の後部座席で憮然と寝転んでおり、何やら不満を抱えていそうだった。
道中、道に迷ってしまい、道なき道を進ませた先に、少し開けた場所に出た。
どこか懐かしい景色に惹かれ、両親と千尋は車を降りて散策に出かけ、怪しいトンネルをくぐってしまう。
・トンネルの向こうは‥‥何やら異国風の看板がいたるところに掲げられている、いわば『繁華街』。
各店には美味しそうな食事が並んでおり、両親は、店主の了解も無しにバクバクと勝手に食べてしまう。
千尋は食べなかったが、物珍しい繁華街を散策。すると、ハクという謎めいた少年に出会った。
ハクは千尋を見るなり血相を変え、すぐにこの場所から去るように告げ、なんだか怖くなった千尋が両親の元へ行くと‥‥両親は豚に姿を変えられており、千尋は驚愕する。
『刻』が変わり、今まで無人だった店に店主が湧きだすように現れ、豚と化した両親は鞭を打たれてしまうのであった。
・何が起きたのか分からず困惑する千尋に、ハクは助け舟を出してくれた。
この世界で生きていくためには仕事をしないといけないと告げ、湯屋で働くリンを仲介として、湯屋の主人(管理人かな?)である湯婆婆と面会することになる。
最初は門前払いだった湯婆婆だが、千尋は負けずに「働かせて」と大声で連呼し、その大声により、湯婆婆が溺愛する坊が癇癪を起こしてしまったため、千尋を黙らせるために渋々湯屋で働くことを了承してしまう。
ただ、萩野千尋という名前は湯屋で働くにいは贅沢だからと、「千」と名乗るよう命じ、名前を封じられてしまう。
その日の夜は、湯屋の一員となったために仕事着に着替えた千だが。布団に入ったが眠れるはずもなかった。
・翌日、千はハクと会い(今のところ、千が頼れるのはハクだけ)豚に姿を変えられた両親に会いに行った。
まるで、家畜のように養豚場に居る両親。人間だった頃の記憶は無いのか、千を見ても何の反応も無かった。
千は涙を流し、必ず両親を助け出すと誓うのであった。
豚に姿を変えられていない千は、ここに来る前の記憶が全て残っているのか‥‥と思えば、実はそうではなかった。
湯屋で働く前の服を返してもらい、ポケットに入れていたカードの名前の『萩野千尋』を見ても、しばらくピンとはこなかった。
しかし‥‥それが自分の名前だった事を思い出す(知らん間に記憶消されるの怖いな)。
自分の名前を忘れるということは、すなわち湯婆婆に支配されることを意味していた。
現にハクは元の名前を忘れてしまったため、湯婆婆に支配され、この世界から抜け出せずにいるのだという。
この世界の住民って、誰もが千尋みたいに、もともとの住人ってわけじゃないのかな?
でも、リンはこの世界に慣れてる感じだけど‥‥ようわからん。
・湯屋で仕事をする千尋。失敗を繰り返しながらも、目の前の仕事と誠実に向き合い、なんとかこなしていく。
桶の水を捨てようとした時、雨の中、面をかぶった変な生き物がずぶ濡れで突っ立っているのを見つける。
部屋に招き入れようとするが、入ってくる気配はない。
仕事中の千は「ここ開けときますね」と、要は「入りたいなら入ってきて良いですよ」と、その場から立ち去ってしまう。
・どうやらこの湯屋は、神様が疲れを癒す『銭湯』の役割を担っているようである。八百万の神がうじゃうじゃ引き締めき合っている様は観ていて面白く、海外では理解不能らしいが、それが不思議で神秘で魅力的らしい(神様は“一人”だからね)。
考えさせられたのは、川の神様。
「くされ神」としてやってきて、誰もが疎ましく思っていた。湯婆婆は新人の千に接客を押し付け、自分は傍観者になろうとする。
千は文句も言わず、誠実に接客する中で、「くされ神」の背に棘が刺さっていることに気づいた。
それをひっこ抜くと‥‥自転車や洗濯機などがゾロゾロ。
「くされ神」は、実は河の神。人間の手によって不法投棄され、水流がせき止められてしまったため、ヘドロが蓄積し汚れてしまった川だった。

河の神をここまで汚らしくしてしまったのは、人間だった。

「くされ神」は礼として、千に団子を手渡して去っていった。
そして、湯屋にも大量の砂金を残していったのである。湯婆婆は、客を丁重にもてなした千を褒め称えたのであった。
・翌朝、なにやら騒々しい湯屋。ある客を皆総出で接客しているという。
砂金をバラまきながら酒を飲むその姿は、パッと見でもヤバい生き物で、到底『神』には見えないが、金を生み出してバラまいてくれるのだる。それも無限に──。
欲に溺れた湯屋の面々は、いかにも怪しい風体をした化け物(カオナシ)に疑問を持つこともなく、盲目的に豪華な料理を振る舞い、手から無限に湧き出る砂金に目を輝かせた。

しかし‥‥湯屋の一人が飲み込まれた瞬間、状況が一変する。