監督:ジェームズ・マンゴールド
美術:クリス・コロンバス
主演:メグ・ライアン/ヒュー・ジャックマン/リーヴ・シュレイバー 他
18世紀の公爵『レオポルド』は、舞踏会中に挙動不審な男性を発見した。
レオポルドは、不審な男を追いかけるが、男が必死に逃げた為、レオポルドも馬を駆って追いかけた。
追い詰められた男は橋から身投げをし、レオポルドは必死に手を差し伸べて男を救おうとするが‥‥男と共に海へと転落してしまう。
レオポルドが目覚めたのは、海の上ではなくベッドの上。
身投げした男(スチュアート)を見た途端、自分の制止を振り切って海に飛び込んだ事や、巻き添えにされて転落し、あまつさえ誘拐された事に腹を立てた、
スチュアートは冷静に、「僕だって一人で戻るはずだった」「共に落ちた海は『時空のトンネル』で、君は18世紀からタイムスリップしてきた」と言うのである。
レオポルドは笑ったが、スチュアートが見せた街の景色は、18世紀の街並みとはかけ離れていたのである。
突然、とんでもない所に飛ばされてしまったレオポルドだが、実は彼は“発明家”。さすがに順応が早すぎる。

スチュアートは、レオポルドがなんとか納得した事を安堵し、犬を散歩に連れ出そうとエレベーターに乗り込むが、扉が開いたら籠がない!そのまま真っ逆さまに落ちていったのである。
全世界のエレベーターが一斉に故障するという異常事態。
実は、未来に連れてきたレオポルドはエレベーターを開発した人物であり、彼が18世紀にいないが為に歴史が消滅し始めたのである。
※スチュアートとレオポルドの関係は、“肉親”という設定があり、彼がいないと自分は消滅する運命にあるのだが、諸事情より公開時はカットされている。
ディレクターズカット版で、その未公開シーンが観れます。
病院へ担ぎ込まれたスチュアートは、「俺の怪我なんかどうでもいいから早く家に帰してくれ!」と叫んだが、看護師は取り合ってくれない。
「エレベーターが故障しているのは何故だと思う?俺が過去からエレベーターの開発者を連れてきたからだ。彼が過去に帰れなかったらどうする!?」
それを聞いた看護師は、落下の衝撃で頭を打ったと誤解し、精神科へ‥‥‥(悲惨)。
レオポルドは現代世界で、CM企業に勤めるキャリアウーマンのケイトに出会った。
ケイトは、家に篭りきりのレオポルドを見かね、強引に街へ連れ出した。
ケイトは、レオポルドが知っている女性とは全く真逆のタイプであった。
女性といえば、物静かで上品で楚々としているはずなのに、ケイトは違う。豪快に口を開けて笑うし、よく怒る。男勝りで、絶えず走り回っている。感情の全てをさらけ出し淑やかさのかけらもない。
レオポルドは、初めはケイトを“異質な女性”として遠巻きに見ていたが、自分の周りにいた空虚な女性達よりも、望むままに生き、人生を謳歌しているケイトの方が、輝いているように思えた。
一方のケイトは、レオポルドが過去から来た男とは知らないのだが、一般男性と違う彼の口調や態度に、新鮮なものを感じていた。
観るもの全てに興奮し感嘆するレオポルドを面白がって連れ回し、自分が勤めるCM企業に連れて行き、“ここ最近は居ないタイプ”と、CM撮影までさせてしまう。
「彼の雰囲気は女性をとりこにするのよ」と、目を輝かせるケイトだが、最も彼のとりこになっていたのは他でもないケイトであった。真摯で優しく頼れるレオポルドに、ケイトは惹かれ、そしてレオポルドもケイトを愛してゆくのである。
ケイトは、仕事にでかけ忙しく働く毎日。
レオポルドは殆どを家で過ごしていたが、発明家の彼にとっては全く退屈しない日々。観る機械全てが珍しく、未知なもの。
ケイトの弟、チャーリーとも仲良くなり、軟派なのに恋する女性に声をかけられない彼に、“愛”たるものを教えたりした。
三人とも、とても充実した日々を送っていた。
レオポルドは過去に帰らなければならない運命ということも、不運なスチュアートの存在もスッカリ忘れて────
挿入歌
Vanessa Williams - Save The Best For Last
http://www.youtube.com/watch?v=5EdmHSTwmWY
ケイト達がリサーチした映画のED(ディレクターズカット版)
alt wien
http://www.youtube.com/watch?v=CI-iAv2YV_k
舞踏会時の音楽
henry man - moon river
http://www.youtube.com/watch?v=dtk-mgCYHnY
ケイトの向かいの住人が真夜中に聞く曲
sting - until
http://www.youtube.com/watch?v=2wmaUw_I33g
ED
因みにこの作品。字幕と吹き替えによって、キャラ設定が微妙に変わってしまう(汗)。
ケイトの性格設定は「男勝りでマイペース」だが、根はあくまでも上品。
DVD版の吹替の女優さんは、設定通りの性格に仕上がっています。
しかしTV版の吹替では、メグ・ライアンより声質が高い方が演じており、かつ言葉のイントネーションが強い為、彼女の性格には「口調がキツイ・ガサツ」が加わる。
スチュアートにも同様の事が起こり、彼はケイトの元彼で不運な3枚目であるが、性格は真面目で、タイムトンネルを発見するなど、論理的思考の持ち主である。
DVD版の吹替版では設定どおりの声だが、TV版では‥‥なんと関俊彦さんが演じていらっしゃる(笑)。彼の性格はコメディキャラに大変化!
スチュアート、キャラ変わりすぎ‥‥


TV版のスチュアートは実に面白い!
関さん版スチュアートは、とにかく笑いが耐えないというか、『愛すべきキャラ』となっています。
本当は、『存在を忘れられる』キャラである筈なのに(笑)
旦那様と全く違う男前ということですが(汗)、レオポルドと同じ男前が周りにいないタイプだからこそ、女性はウットリするものなのかもしれませんよ。
ここまで完璧な男性はいません!!
レオポルドにしたら、JJはさぞかし腹の立つ男でしょう。
しかし、サラリとあしらうのが、本当に素敵ですよね!
ミーハーになるのは当然です。
だってかっこいいんですもの!
とても素敵な映画だから、何度も再放送されるのだと思います♪