ヘアスプレー

2007年/米
監督:アダム・シャンクマン
音楽:マーク・シェイマン
主演:ジョン・トラヴォルタ/ニッキー・ブロンスキー/アマンダ・バインズ 他


時は1962年──アメリカ。
トレイシーは、巨漢だけど、ダンスとおしゃれが大好きな女の子。
彼女の夢は、ダンス番組『コーニー・コリンズ・ショー』に出演し、憧れのリンクと一緒に踊ること。
巨漢な体型なんか気にしない、活発でとにかく明るい!

トレイシーは、『コーニー・コリンズ・ショー』の新メンバーのオーディションを受けたいと母に頼むが、同じく巨漢な母は猛反対。
その理由は‥‥体型のことを笑われたら、トレイシーが傷つくと思ったからである。
しかし父はトレイシーの夢を応援し、オーディションを受けさせた。
当日のオーディションでは、やはり体型のことを散々けなされ、すぐ追い返されてしまうのだが、それでもめげないトレイシー。「とりあえず覚えてもらったわ」と、あくまでもプラス思考グッド(上向き矢印)なのである。

オーディションを受けた為に遅刻してしまったトレイシーは、居残り教室へ──。
そこでは、黒人生徒たちが華麗にステップを踏んで踊っていた。
ダンスが大好きなトレイシーは、「私にも教えて!」と輪の中に入っていき、あっという間に黒人たちと打ち解けた。
トレイシーの踊りを観ていた『コーニー・コリンズ・ショー』に出演中のリンクは、「君ならメンバーになれるよ」とトレイシーを推薦し‥‥晴れてトレイシーの番組出演の夢が叶ったのであった。
※因みに、『コーニー・コリンズ・ショー』でコーニー役を演じたジェームズ・マースデンは、今作での歌唱力を高く評価され、ディズニー映画『魔法にかけられて』のエドワード王子役に抜擢されている。
余談ですが、日本の一部のファンからは、日本の『東幹久』と呼ばれている。理由は、ヒロインをかけて競り合うと高確率でフラれるからである(笑)。

自分の夢が叶ったトレイシー。
自身の巨漢を気にすることもなく、「これは私の個性。人と違った所が良いの」と笑う。
トレイシーは、自身と同じ巨漢な体型の母親の事を案じていた。トレイシーの母は、自分の体型を気にするあまり、10年前から家に篭っていたのである。
「外に出ましょうよ、ママ」と、トレイシーは母の手を引くが、母はそれを必死に拒む。

「こんな太った姿を人に見られたくない。恥ずかしい!」

するとトレイシーは母にこう言い聞かせる。
確かに1950年代は、太った人を指差して笑ったかもしれない。黒人を差別して貶したかもしれない。でも今は違う。今はもう1960年代。あの頃とは違う。

世界は毎日変わってる。今日は昨日とは違う。人生は素晴しい──楽しみましょるんるん

この映画は、人間が抱く『コンプレックス』を題材にした映画です。
人種差別に悩む黒人たち。巨漢であることを気にする母親。
『自分は人とは違う』『コンプレックスを抱えている』『やりたい事が分からない』と思っている人たちには、是非見てほしい。

過ぎ去った過去は過去。
確かに人生は平坦じゃない。でこぼこして進みにくい時も有る。でもくじけても諦めず、歩き続けよう!
人生ここまで来たけど、道のりはまだまだ長い。
何かやりたい事があって、それを行うのが遅いと思っても、スタートを切りさえすれば遠くない。
やっとここまで来た!と思っても、先はまだまだ長いのだから──。
 などなど、作中には、元気をもらえる歌が沢山あります。

ミュージカル映画で、踊りだしたくなるような歌が沢山ですが、この映画のテーマはあくまでも『差別』。
作中には、白人が黒人を貶したり、黒人と白人の恋を禁じたり、巨漢の母親をあざ笑ったり、苦しんだり悩んだりする人々の感情が、幾度も重く圧し掛かります。
この映画を普通に撮ったら、非常に重苦しい映画になったかもしれない。
でも、楽しく歌いながら『差別とは何か』を問題定義している為、“観ていて辛い”というのは無いです。

この作品は、とにかくミュージカル。歌わないシーンを探す事が難しいくらいの為、全編通して字幕で観る事をお勧めします。
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